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調べないと分からない病気

 気温もあがり、いよいよ行楽シーズンの幕開けですね。本日は、調べないと分からない病気について少しお話しします。世の中には、知って良かったこともあれば、知らなければ良かったということもあります。しかしながら、病気のこととなれば、とにかく早期発見が何より大事だと思います。

 このシーズーのワンちゃん(14歳)は、突然肢がふらつくとの主訴で来院しました。体型がぽよっとしており、腹部がやや緊張していたため、触診では確信をもって明らかな異常を発見することができませんでした。運動失調の原因として脳疾患が強く疑われましたが、スクリーニング検査としてX線検査を実施したところ、脾臓領域に巨大な腫瘤陰影を認め(添付写真赤丸部)、手術により摘出しました(添付写真)。

 幸いにも摘出された脾臓の腫瘤は、腫瘍ではなく血腫(血の塊)でした。ヒトの大動脈瘤をイメージすると分かり易いかもしれませんが、あっても症状を示すことはなく、破裂して初めて症状が出るという病気が動物にも存在します。破裂し、大量出血した時には命に係わることも少なくないため、やはり早期に発見することが最も重要と思われます。

 健康診断でどの検査まで実施するかは、なかなか難しい問題です。飼い主さんの中には、血液検査のみを希望される方もかなり多いのですが、この検査のみで異常を検出するには限界があります。やはり時折、画像検査も実施することが重要だと考えます。

  図2.jpg 図1.jpg

  2022/04/25   スタッフ

サプリメントに対する考え方

 すっかり風も冷たくなり、いよいよ冬の始まりでしょうか?気候のせいか、泌尿器系の病気で来院する動物が少し増えたような気がします。

 今日は、サプリメントについて、少しお話してみたいと思います。ヒトの大きな病院では、サプリメント外来と呼ばれる診療科もみられ、ヒトのみならず動物の市場にも無数の商品が現在登場しております。一方、十分なエビデンスがない代物もみられ、使用に際してはよく検討してから、お使い頂ければと思います。

 当病院でも数多くのサプリメント(比較的エビデンスが多くみられる商品を中心に)を取り扱っており、必要に応じて処方させて頂いております。サプリメントは、医薬品と一線を画す存在であり、添付書に効果および効能を謳うことができません。それが故に、処方する側もその使い時に悩むことがあります。どの臓器に主眼を置くかによって使用すべきサプリメントも異なりますが、基本スタンスとして、重篤な疾患では、サプリメントのみで治療しようとするのは不可能もしくは困難です。ある種の整形疾患などでは、関節痛が劇的に改善するなどの効果が得られることもありますが、これは、極めて稀なケースと言えます。近年、増加傾向にある腫瘍疾患においても、抗癌作用が期待できるサプリメントのみで生活の質を向上させるのはおそらく不可能でしょう。では、一体、いつから服用すれば良いのかということになりますが、やはり、病気の予防として使用すべきではないかと思います。重篤な状態になったら、まず標準的な治療を実施し、病態が落ち着いたところで治療と並行してサプリメントの使用を開始するべきではないかと思います。獣医師側も、サプリメントの効果を実感できないケースが多々ありますが、もしかしたら、使用すべき時期を逸していた可能もあります。飼い主様のみで、使用すべき時期を判断することは困難かもしれませんので、その際は、健康診断も兼ねてご相談頂ければ幸いです。

 

  2021/11/06   スタッフ

そのフード、ずっと同じで大丈夫ですか?

 こんにちは。とうとう、サクラも散りはじめ、春本番ですね。久しぶりにブログを更新させて頂きます。

 今日は、フードについて少しお話させて頂こうと思います。医食同源という言葉もある通り、ヒトと同様に動物にとっても食事は極めて重要な存在です。病気に罹患している動物に対する処方食も、近年かなり細分化されるようになりました。したがって、病気の種類、またはステージにより使用すべきフードも異なってきます。数年前に処方されたフードを、いつまでも使用していると思わぬ落とし穴にはまることがあるため、注意が必要です。

 処方食をインターネットなどいかなるルートで入手するかは、いわば飼い主様の自由であるため、我々獣医師がどうこう言える立場にはありません。しかしながら、仮に元気にしていても、少なくとも半年から年に1回は、動物病院を受診し、現在使用しているフードが適正が否か、相談して頂く必要があります。

 当然のことながら、健康診断では画像診断も含め総合的な検査を実施することが望ましいですが、もし最低限と言われれば、当院では血液検査と尿検査をおすすめしております。飼い主様の中には、血液検査をすれば病気の全てが分かり、異常が無ければ安心だとお考えの方がまだまだ少なくなく、我々もかつては健診と称して血液検査だけを実施することも多々ありました。しかしながら、それは大きな間違いです。

 動物が長寿になったことで、近年、慢性腎臓病を診断する機会が増えておりますが、特に初期の腎臓病は血液検査で発見することはまず不可能です。したがって、健診をご希望の方は、新鮮な尿をご持参の上、ご来院されることを強くおすすめ致します。動物も病院で採尿されるストレスから解放されると思います。

 末永く健康を保つため、定期的な受診を心がけましょう!

 

 

 

  2021/03/31   スタッフ

尿検査の必要性

 久しぶりの投稿となり、季節も冬になってしまいました。最近思うことは、従来、猫で遭遇する頻度が高かった慢性腎臓病が、犬においても増えてきていることです。ひとつの理由として、フードおよび獣医療の進歩により動物が高齢化したことが背景にあると思われます。一方、相当悪くなるまで病気が発見できていないだけなのかも知れません。したがって、腎臓病の予備群はかなりいるものと考えられます。

 血液検査をはじめとする健康診断を近年強く推奨しております。その結果、最低年1回は、血液検査を希望されて来院される方がかなり増えてきました。しかしながら、従来の血液検査において異常値を示した時点では、残念ながら腎臓の機能は既に3/4が障害されているといわれております。

 健康診断も人間ドッグと同じで、検査項目を増やせば増やす程コストもかかるため、ここまではした方がよいとか、ある程度の線引きは必要かと思われます。もちろん、可能であればX線検査や超音波検査などの画像検査もした方が良いですが、最低限といわれると、血液検査と尿検査ではないかと、私自身は考えます。その理由として、大きく二点あります。まず、尿検査を実施せずして、本来、慢性腎臓病は診断できないということです。さらに、血液検査で異常が出る前に尿検査で何らかの異常が検出されること多いからです。

 小動物獣医療で尿検査が疎かになるひとつの理由として、採尿の問題があげられます。ヒトの病院と異なり、紙コップを持たせて採ってきて下さい、とは全ての動物に対しては適応できません。動物病院では様々な方法で採尿することができますが、もし自宅で採尿される場合は、ネコちゃんの場合、尿が通過する猫砂(チップ)や、システムトイレなども市販されておりますので、こうしたグッズを利用するのも一つです。

 健康診断で血液検査をされる時は、尿検査を合わせて実施することを強くお勧め致します。

 

  2020/11/09   スタッフ

動物の医療費

 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。ようやく、今年初めての書込みとなります。笑。

 本日は、動物の医療費について、少しお話ししたいと思います。動物病院に病気の動物を連れて来られた方は、よくご存知のことと思いますが、動物の医療費は、ヒトと比べてかなり高額であります。といいますのも、ヒトは公的な保健制度により控除され、患者の窓口負担は3割程度であるからです(自由診療は別ですが)。つまり、残りの7割は国が補助しているわけです。当然、伴侶動物にはそうした制度が国内にありませんので、飼い主様には、窓口にて全額お支払い頂く必要があります(ペット保険非対応動物病院の場合)。したがって、動物だから医療費が高いというわけではありませんが、単純にいうと、ヒトの3倍以上の費用がかかることになります。動物が1匹入院すると、ご家族が3人入院しているのと同じ計算になります。

 ペット保険などに加入している飼い主様は、かなり意識が高い方々であると思いますが、動物をお飼いになる時、その動物が将来病気になることを想定しておられる方は、さほど多くはないかもしれません。しかしながら、いざ病気になると、上記のように高額の費用が必要となります。我々獣医師は、飼い主様とコスト面も十分協議した上で治療を行いますが、残念ながら費用的な問題により、有効な治療を実施できない場合も少なくありません。

 動物をお飼いになる時は、将来的な病気に備えて保険に加入したり、いざという時に困らないように自己資金を積み立てるなどの工夫が必要です。

  2019/01/28   スタッフ

健康診断の重要性

 雪のちらつく本格的な冬になってきました。季節柄、皮膚病がある動物達にとっては幾分過ごし易くなったかもしれません。一方、空気が乾燥しているため、気管に持病のある動物は、発咳の悪化などがあるかもしれません。

 本日は、健康診断について改めてお話ししたいと思います。飼い主様の中には、「身体検査で問題なければ大丈夫」とお考えの方も多くみうけられますが、残念ながら身体検査のみで初期の疾患を発見することは困難な場合があります。もちろん、一般身体検査は、診察の基本であり、この検査により疑うべき病気が浮上することも少なくありません。一方、異常がないからといって健康体であるとはいえません。なぜなら、病気が相当に進行していないと、身体検査で異常を認めないことがあるからです。

 例えば、中齢期から高齢期の猫ちゃんで極めて頻度の高い疾患として慢性腎臓病があります。この病気の初期には、明らかな症状を呈することもなく、強いて言えば、飲水量や尿量が増えたかな?という位かもしれません。ある日から、嘔吐が始まり、食欲不振となり、体重が減少したとのことで病院に連れて来られ、その頃には重度の腎不全となっており、その後、点滴のために頻繁な病院通いが始まる、というのはよくあるストーリーです。 

 こうした事態を極力避けるため、特に中齢期以降の動物は、最低年に1回、血液検査、尿検査およびX線検査などのチェックをおすすめ致します。血液検査については、健康診断用にリーズナブルなセットもご用意しておりますので、ご相談下さい。

「百の治療より一の予防を!」

  2018/12/15   スタッフ

こわ~い胆嚢の病気

 うっとうしい梅雨真っ只中ですね。久しぶりにブログを更新させて頂きます。

 本日は、胆嚢の病気について少しお話しさせて頂きます。胆嚢という臓器を、皆様もお聞きになったことがあるかと思います。我々ヒトにも備わっており、肝臓でつくられた胆汁(脂質などを分解する酵素が含まれた液体)を濃縮するための臓器です。しかしながら、時としてこの胆嚢内に石や泥などが形成され、悪さをすることがあります。因みに、幸か不幸か解りませんが、馬、鹿、ラット、マストミス、象、クジラなどには、胆嚢がありません。

 犬および猫も、ヒトと同様に、胆嚢の病気として胆嚢炎、胆泥症(胆嚢に泥が貯まる)、胆石症、腫瘍などがあります。こうした病気は、軽度であれば、そうそう症状を呈することはありませんが、胆石や粘稠性の高い泥が胆道(胆汁の通り道)を塞ぐことで、急激に症状が現れます。いわゆる胆道閉塞です。閉塞の程度にもよりますが、不完全閉塞であれば、内科的に胆汁を流れやすくする薬剤を使用することで改善がえられることもあります。一方、完全に閉塞していたり、ゼリー状の胆泥が貯留している場合、または胆嚢が破裂している場合は、内科的に治療することが困難であり、外科的に胆嚢を切除せざるをえません。写真は、内科的に改善が得られず、開腹手術により胆嚢を摘出した犬です。パンパンに拡張した胆嚢(左図)がみられ、胆嚢の中にはドロッとした胆泥(右図)がみられました。

胆嚢.jpg

 こうした胆泥貯留や胆石症を発生させる背景として、動物においても食事の関与が否定できません。また、普段から高脂血症がある動物、肥満の動物、おやつを頻繁に与えている動物、トイ・プードル、ミニチュア・シュナウザー、柴およびミニチュア・ダックスなどは注意で必要です。

 胆道疾患が重篤化すると、近くに存在する膵臓や小腸の病気を随伴したり、肝臓そのものも強い障害を受けることがあるため、放置しておくことは危険です。ご自宅でできる予防法として、普段から食生活には気をつけましょう! 

  2018/06/28   スタッフ
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