メニュー

〒923-0802
石川県小松市上小松町丙192-8
tel 0761-21-5413

スタッフブログ・トップ

スタッフブログ

ホルター心電図

  時間が経つのは早いものです。前回の更新から、もう1ヵ月以上が経過してしまいました。笑。今日は、久しぶりに循環器(ホルター心電図)のお話しを少しさせて頂きます。

 動物でも、「発作」という症状がヒトと同様にみられることがあります。原因もさまざまありますが、脳疾患、代謝性性疾患(老廃物の蓄積、カルシウム不足、低血糖)、心疾患などが代表的です。一体、何が原因なのかが分からなければ治療の仕様もないので、原因鑑別が極めて重要となります。発作の様子を飼主様に動画などでお撮り頂いて、お見せ頂ければ、多少なりとも情報が得られ、診断につながることも少なくありません。また、代謝性疾患によるものであれば、血液検査である程度、診断することが可能です。

 しかしながら、脳疾患および心疾患が原因の場合は、診断は少し厄介です。脳疾患であれば、全身麻酔をかけてのMRIが必要となります。心疾患の場合は、基礎となる重大な疾患があるかないかは、胸部X線、心電図および心臓超音波検査で鑑別が可能ですが、問題となるのは、診察時に不整脈などの徴候を示さなくても、心疾患による発作が完全には否定できない点です。

 ヒトであれば、本人にしか分からない「胸が苦しい」などの症状を問診から聞き出すことが可能ですが、動物では困難であることと、病院内で行う心電図検査は、せいぜい2~3分にすぎません。心臓は当然のことながら、24時間(1440分)活動しているので、飼主様が寝静まった夜中に動物の心臓がどのようになっているかは分からないのです。したがって、心疾患、特に不整脈関連の疾患を除外するためには、「ホルター心電図」といって、24時間心電図を記録し、その波形やリズムを解析する検査が推奨されます。

 昔は、かなり大型の機械を動物にしょってもらう必要がありましが、最近の機器は、かなり小型化され、猫や小型犬でも、動物に苦痛を与えずに実施すること可能ですし、もちろん麻酔などをかける必要もありません。てんかん発作で来院される動物には、高齢で心疾患を併発している動物もおりますので、心臓のリズムに問題がないかを調べる上では重要な検査です。

 もし、こうした検査をご希望される場合には、ご相談頂ければと思います。

                                                       

  2015/04/13   スタッフ
2月 2024年3月 4月
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31

カテゴリー一覧

矢田獣医科病院

〒923-0802
石川県小松市上小松町丙192-8
tel  0761-21-5413
fax 0761-24-6407