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処方薬とコンプライアンス

 本日は、コンプライアンスについてお話ししたいと思います。コンプライアンス(compliance)には、様々な意味が含まれており、「(命令や要求への)追従、承諾」などがよく知られております。医療用語における「コンプライアンス」は、「服薬遵守」、つまり「医師から処方された薬剤を指示通りに服用すること」を意味します。例えば、患者が医師の指示通りお薬を飲まない場合は、「コンプライアンスが得られない。」と表現します。

  我々ヒトが病院に行って、薬剤を処方された時のことを考えて頂ければ分かり易いと思います。最近では医薬分業の病院が増えており、院外の薬局などで処方箋を提示し、実際には薬剤師から薬剤の詳しい説明を受けることが多いと思います。説明される内容は施設により若干異なるかもしれませんが、服用方法、服用時期、服用期間、服用回数、取扱い方法、副作用などがおそらく主な内容でしょう。入院でもしていない限り、毎日、医師の指示通り本人がしっかりお薬を服用したかを、全員に対して誰かが確認することは現実的に困難であり、薬局でお薬を本人に渡された以後は、本人の意思により投薬して頂くしかありません。動物の場合、本人ではなく飼主様が動物に投薬を行うことになります。

   屯服といって、本人の症状により内服するか否かを判断してもらうお薬を除いては、必ず決められた服用回数や、服用日数が存在しております。お薬が処方される日数は、適当なものではなく、獣医学的な要因に基づき決められた日数なので、飼主様の判断でお薬を突然中止するのは極めて危険と言えます。

   心臓薬やインスリン注射などは比較的しっかりと継続して頂ける傾向が強いのですが、その他の内分泌疾患に対する内服薬や、抗菌剤は決して高いコンプライアンスとは言えない面もあります。ヒトの場合、お薬を中断したことで何らかの症状を敏感に察知することも可能かもしれませんが、動物の場合、個体にもよりますが、症状を訴え始めるのは病気が大分進行してからかもしれません。抗菌剤の乱用に関しては耐性菌の出現など、処方する側も十分に留意する必要がありますが、逆に中途半端な使用をすると治る病気も治らないことになり、余計に悪化することがあります。

   処方薬は指示通り服用しましょう!

  2015/02/03   スタッフ
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