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2020年11月

尿検査の必要性

 久しぶりの投稿となり、季節も冬になってしまいました。最近思うことは、従来、猫で遭遇する頻度が高かった慢性腎臓病が、犬においても増えてきていることです。ひとつの理由として、フードおよび獣医療の進歩により動物が高齢化したことが背景にあると思われます。一方、相当悪くなるまで病気が発見できていないだけなのかも知れません。したがって、腎臓病の予備群はかなりいるものと考えられます。

 血液検査をはじめとする健康診断を近年強く推奨しております。その結果、最低年1回は、血液検査を希望されて来院される方がかなり増えてきました。しかしながら、従来の血液検査において異常値を示した時点では、残念ながら腎臓の機能は既に3/4が障害されているといわれております。

 健康診断も人間ドッグと同じで、検査項目を増やせば増やす程コストもかかるため、ここまではした方がよいとか、ある程度の線引きは必要かと思われます。もちろん、可能であればX線検査や超音波検査などの画像検査もした方が良いですが、最低限といわれると、血液検査と尿検査ではないかと、私自身は考えます。その理由として、大きく二点あります。まず、尿検査を実施せずして、本来、慢性腎臓病は診断できないということです。さらに、血液検査で異常が出る前に尿検査で何らかの異常が検出されること多いからです。

 小動物獣医療で尿検査が疎かになるひとつの理由として、採尿の問題があげられます。ヒトの病院と異なり、紙コップを持たせて採ってきて下さい、とは全ての動物に対しては適応できません。動物病院では様々な方法で採尿することができますが、もし自宅で採尿される場合は、ネコちゃんの場合、尿が通過する猫砂(チップ)や、システムトイレなども市販されておりますので、こうしたグッズを利用するのも一つです。

 健康診断で血液検査をされる時は、尿検査を合わせて実施することを強くお勧め致します。

 

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