猫の排便障害に対する骨盤拡張術の適応

 当病院にて実施している外科的治療の一例をお示し致します。症例は、雑種猫、7歳齢、雄(去勢済)です。1~2歳時、交通事故により骨盤骨折し、これに伴う骨盤内腔の狭窄により排便障害がみられておりました。近医にて週1回程度、宿便除去を継続しておりました。

   本症例は、金属性のプレートを骨盤結合部に装着することで有意な骨盤内腔の拡幅が得られ、スムーズな排便が実現しました。その後、宿便除去を行う必要性がなくなり、飼い主様および猫ちゃんの負担は大幅に軽減されました。