フィラリア予防について

 夏といえば、私の大嫌いな蚊との戦いであります。ヒトでも昨年、代々木公園およびその周辺で発生したデング熱が記憶に新しいところですが、動物にとっても厄介な生物であります。

 

 特に、小動物ではフィラリアといわれる、蚊が運ぶ寄生虫には注意する必要があります。フィラリアに寄生した動物の血を蚊が吸い、その蚊が他の動物を吸血すると、ミクロフィラリアというフィラリアの子がその動物の血液内に入り、そのまま成長するとそうめんの様な虫(写真参照)が心臓内に寄生し、放置していると死に至らしめる恐い寄生虫です。一昔前に比べると、有効性の高い予防薬の開発や、予防の徹底などもあり、フィラリアに寄生した動物の数は大分少なくなった印象もありますが、まだまだフィラリアの存在をご存知でない飼主や、飼主が知っていても予防されていない動物も多々みられます。現在では、月に1回の内服薬や、皮膚に滴下する薬剤、1年間有効な注射薬などがあり、これらを使用することでほぼ100%予防することが可能です。予防を開始する時期は地域により異なり、沖縄などの様に1年中実施する所もありますが、石川県では5~12月が推奨されております。

      フィラリアに寄生してから治療するのではなく、予防をしましょう!