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2016年04月

病気と食餌について

 いよいよ4月になり、場所によっては桜も満開になっております。ようやく、春らしい気候になってきましたね。

今日は、病気と食餌について少し考えてみたいと思います。中国では医食同元という言葉があり、ヒトでは大分前から医学と栄養学は切っても切れない関係になっており、獣医学でも全く同じことが言えます。確かに動物に与えてはいけない食品や、代謝機構や必須アミノ酸に違いがあり、ヒトと同様ではありませんが、共通点がかなりあるのも事実です。

 「食事は栄養と薬になるが、薬は栄養にならない。」という格言があります。私自身もこの言葉は時折、飼主様へも引用させていただいております。病気で病院へ行き、薬を処方され、果たして治療はそれでおしまいでしょうか?決してそうではありません。症状を急速に緩和させるために確かに我々も薬剤を使用しない日はなく、毎日のように処方しますが、その薬を飲んでさえいれば、どんな食生活でも問題ない、なんてことは決してありません。内服薬を使用していても、適切な食餌を摂取していないとまさに本末転倒になってしまいます。

 動物において、ヒト並みのきめ細かな栄養管理を実施することは、選り好みの問題等もあり、困難であることも多いです。「これまで食べ慣れてきたフードの方がよい。」や、もっと極論では「好きなものを食べてさせて、それにより仮に寿命が短くなってもしょうがない。」という考え方を受け入れないといけない場面も実際に獣医療の現場ではあります。しかしながら、現在では5年、10年前と比べると格段にフードの選択枝が増えてきており、病気の動物でもおいしく食べられるフードなどもあります。また、動物ではヒト以上に食事療法の効果を体感しやすい面(適切なフードへ変更することで、ダイエットに成功する、肝酵素値が正常化する、下痢が改善する、腎または尿結石が改善する、etc)もあります。したがって、「この子は食べないから」とあきらめる前に、色々試してみることが重要です。逆に食餌療法をせずして、病気の改善はないと言っても過言ではありません。特に、慢性疾患を抱える動物の飼主様は、今一度、食餌内容が適切か、見直しをしてみて下さい。

 

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